2026年6月12日金曜日

知らないことと知る権利

また電話で声を聴き話しをした

驚いたのは

あなたが父親の出自を知らなかったこと

そういえば

話したことはなかったかもしれない

あなたが頭の良い子どもだったから

知っているものだと

覚えているものだと

勘違いしていた


8歳で父親と別れた子ども

そうね

覚えている方が無理なことかもしれない

それでも

いとこの名前や家を覚えていたのは

あなたらしい


知らないでいいことと

知る権利は違う

あなたの為にも

私が知っていることは

できるだけ記録に残しておきましょう

それが私にできる

最後の仕事かもしれない


2026年6月7日日曜日

泣いていた日

昨日は

毎年泣いていた日だった

前日から気づいていた

今年は泣かないんだろうなと


たっぷり眠って

何をしよう

決めていたことをするつもりだったのに

晩ごはんを決めたら

放ったらかしていた炬燵を掃除する気になった

掃除機で埃を吸っていると

今度は掃除機を磨くことを思いついた

掃除機を磨いていたら中まで掃除したくなった

掃除機のヘッドを外して洗って干す

炬燵をきちんと段ボールに入れて納戸に納したら

もう疲れていた


掃除機はかけられませんと

介護事業所には言うけれど

ベタっと床に座って掃除する物を動かすことはできる

冷暖房機器の手入れはそうやってする

磨くのも座ってする

立ち上がるのが大変な時は椅子に座ればいい

けれど

昨日は頭の隅に6月6日がある状態で掃除した

結局

決めていたことはしなかった


毎年泣いていた日

生きていると知った後

初めて泣かない日

あの時は仕方がなかったと

それでも涙が溢れた日

後悔も何もない

生きていると

それだけで

会えなくても

生きているなら

それだけで

私は泣いていた日にさようならを言える

と思う

言いたくない気持ちもある

ただ

6月6日が特別な日は

一生変わらない

泣いていた日として

一生変わらない


2026年6月5日金曜日

けっかい

あの日から

ダムが決壊したように感情が迸る

心にたくさんの部屋と抽斗を持つ私が

決壊すると崩壊する

部屋の鍵と

抽斗の開け閉め方法

どこへいったのか


あんなにも感謝と諦めを脳波で伝え続けたのに

今は

あなたに伝えることができない

あの日からできなくなった

こちらはもうどこかで涸れている


感情を見せない

見せたくない

見られたくない

想像されたくない

私は自分に結界を張っている


どこで崩れてしまったのか

まるでわからない

理解できない

地球のように

結解と融解を繰り返すのか


まだ途中

まだ終わりじゃない