生きてしまった
30代では生きる予定ではなかった年齢を迎える新年がくる
ここからの人生設計は何も考えてない
存在するだけでいいと
そう思っていただける人に
私はなりたくない
空気のように
あるのかないのかわからない
そういう存在でいたい
そう願うだけ
泣かなかったけど
嬉し過ぎて今
泣いてる
ありがとう
ありがとうしか
言葉がない
生きている
そう思える瞬間を
ありがとう
この年齢のタイミングで
パティシエ友達の手作りケーキを取り置きしてまで
内緒で買ってくれてありがとう
来年は温泉旅行に行こうと
その言葉だけでありがとう
病気ばかり
難病ばかりで
どんどん体の機能が失われていく親に
その年で
50代の心配をさせてごめんなさい
もう生前整理は終わったと
自分のことばかりで
あなたの気持ちを考えることをしなかった
ごめんなさい
誰の前でも泣けない私だから
ここで泣いて
嬉し涙と
ごめんなさい涙を流します
できるなら
そう
できるなら
もうひとりのあなたと会いたかった
何を観ても
何をしても
楽しくない
笑えない
心が動かない
涙も出ない
原因はわからない
こともない
難病の精神症状が出てきたのだと思う
発症して20年
支えもなく
自分で解決してきた20年
物理的に他人に頼ることはあっても
精神的に頼ることはなかった20年
それが些細なことで崩れてしまった気がする
”家族”というキーワード
鬱陶しかった血縁からの贈り物処分
ワクチン接種によるアレルギー症状の悪化
による子どもの頃の記憶の蘇り
今までの嘘
会えないあなたのことを話すこと
ねぇ
私はそんなに大きな罪を犯したのかな
そうよね
犯したのよ
だから奥にしまい込んだ気持ちが溢れてくる
難病が原因じゃない
私の罪が原因
微笑む婆ちゃん
酸いも甘いも嚙み分けた婆ちゃん
それが理想だった
でも
今は理解できない我儘な若者に腹が立つ
自己中で自分しか見えていないバカ者
自分だけが苦労していると主張するバカ者
自分が注目されないと納得できないバカ者
そういう30代を見ると精神のバランスが崩れる
普通の若い人に会いたいと思う
安心して生活できる国ではなくなったけど
それでも毎日を一生懸命生きる若い人に会いたい
人間の成長はいつ後退したのか
アイデンティティーも確立していない
精神が小学生で止まっているバカしか目立たない世の中なんて
笑って成長を見守るなんてできない
いやな婆ちゃん
離婚記念日を忘れるくらい忙しかった
もうすぐあの日が来るのに
医師という職業をいまだに理解できないでいる
医師という職業の人達の性格をいまだに不快に思ってしまう
どうして平気な顔で心を傷つけることを言うのか
全くわからない
体がおかしい
だから病院に行く
それだけのことでトラウマになるほどの心の傷を負う
何が感謝だ
生命を救うことだけが医師の業務ではない
生命を維持することも医師の業務
業務独占職業とはそういうことではないのか
憂鬱で涙が出る
あの医師と対話をしなければならないことが
苦しくて苦しくて苦しくて辛い
患者は珍しい難病治療専門医を選べない
そういうことに胡坐をかいている医師と話すことが苦痛
私は口下手で回りくどい物言いはできない
そういう性格の人間を否定するなら
クリニックの看板を降ろして欲しい
わかっていても患者の立場は弱い
難病なら尚更弱い
頭でわかっていても
あの医師は嫌い
許そうと思う度
あの人は感情を逆なでた
どうして良い言葉を言わないんだろうと
いつも思っていた
知らないからだと思おうとした
そういう人間に出会わなかったと
思おうとした
でも
それは辻褄が合わない
私がいるからそれは違う
だから精神障害だと思おうとした
それで20数年誤魔化してきた
悪魔の囁きも聴こえなくなり楽だった
最近は
別の人間が悪魔の囁きを言うようになった
これは
私があの人を許さないからだと
気づいた
許すことができないまま死ぬのは嫌だ
それを記録しておくことは
ここしかない
行動できるかどうかは別にして
私があの人を許す
許すことで許される
かもしれない