2021年6月7日月曜日

オーメンの日

 誰もいなかったから

泣いた

この日は泣かないと決めていたのに

誰もいなかったから


しない後悔よりした後悔がいいと

未来も希望もある子は言うけれど

しない後悔はすぐに忘れる

した後悔は死ぬまで忘れない

そして絶望に変わる


絶望を知った時から

少しは変わったのか鏡の向こうの自分に訊いた

「生きたい?」

鏡の中の私は「死にたい」という目をしていた

それが絶望


生きている間に会えなくてもいい

そう誤魔化してきた自分

生きてさえいればそれでいい

そう偽ってきた私

本音は鏡の向こう側


天涯孤独を選んだ時よりも

親友を亡くした時よりも

今の私は死んでいる