2010年2月4日木曜日

不思議な空間

この間、父の遺産整理の最後の分が残っていたのを見つけて整理しに行った。
(恐ろしいことに我が一族は代々相続というものをほったらかしにするのが習慣だったのだ。おかげで江戸時代まで遡って遺産整理をするハメになり、足掛け3年の年月を費やした)
家の前からタクシーに乗ると、不思議な事にタクシーの運転手は私のかつての通学路を進んで行く。
目が釘付けになった。
何もかも変わってしまったと思っていたけれど、学生の頃にあったお店を見つけるとホッとした。
でも、やっぱり変わってしまった場所の方がだんとつに多い。
悲しい気持ちで涙が出そうになった・・・。
父の最後の遺産整理が終わって、今度はタクシーではなく電車に乗るつもりで駅に向ったら、そこも随分変わっていた。
ビックリしたし、たまに買っていた靴屋さんがなくなっていることにちょっとチクンとした。

子どもの頃、私はよく異空間に入ることが多かった。
それは、子どもなら誰でも経験のある事で、何もおかしいことではない。
ただ、他の子どもよりは私は異空間に行くことが多かったかもしれない。
今頃、父の最後の遺産整理の分が出てきたこと。
タクシーが通学路を走ったこと。
もう、異空間に入れ、と言われているようなものだ。
私の中で、たぶん、数え切れない感情と無意識からの奔流があったのだと思う。
常にない疲れ方だったからだ。
母や姉妹の言動などどうでもよくなったくらい、私は私の無意識からの奔流の方が大事に思う。
こういう体験ができる私はしあわせだ。
よかった。

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