2009年12月27日日曜日

しつこいようですが

やっとIWGP全編を読み終わった。
仕事の移動の最中と寝る前だけでは時間がかかるモンですな。

で、やっぱり私は「水のなかの目」が好きだ。
「Gボーイズ冬戦争」にも関わってくる話しだとわかった時には『やっぱり』と思った。
あれで終わりにはしたくなかった作者の気持ちの推移が想像できる。
それくらい「水のなかの目」は秀作だと、私は勝手に思っている。
その方がIWGPらしい流れだから。
その方がよほど人間らしい。

それから1作だけ涙を流してしまった作品が「バーン・ダウン・ザ・ハウス」。
この作品の少年は私の周りにいくらでもいるから。
同じように家族を傷つけ、自分自身を傷つけなければその時生きられなかった子ども達。
犯してしまった罪の償いの方法を知らない子ども達。
そんなことになる前に私はずっと親達に警告したいと考えて行動してきたつもり。
自分の子どもさえ救えなかった私だからできることだと信じて行動してきたつもり。
でも、現実は池袋のマコトをいつも裏切るのを知っているくらい私は年寄りだから、うまくいったのはほんの数えるくらいで、ほとんど失敗に終わっている。
やっぱりIWGPは現実ではないのだ。
それが読書中毒者になってから久しぶりに本の中と現実がボーダーレスになった感想。
「水のなかの目」ほどではないが「バーン・ダウン・ザ・ハウス」はそれほど現実感のある作品だ。
年季の入った読書中毒者に涙を流させるくらい現実と間違わせるのだから。







今日からはまた気楽に読める江戸モノでも読もう。
登場人物がやたら多くて心理学的に考察の必要な本は来年からでいいや。
とにかく今はこの目が見えなくなるまで本が読みたい。
読めなくなってもそれほどショックじゃない気はしている。
私が死んでから出る本は読めないしね。
当たり前だけど。

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