昨晩、息子が私の布団に入ってきた。
「何か疲れんねん。寝ても疲れが取れへんねん。」
と彼は言う。
私は「じゃあ、エネルギー注入するわ」と彼のおでこに唇を当てる。
「あっ、間違って吸うてしもたわ(笑)」
「えーっ!」
「ごめん、ごめん。よしよし・・・」
と彼の頭を撫でる。
彼は目を閉じて心地よさそうに抱かれている。
私も何も考えないでその温かさに身を任せる。
2人で至福の数分を堪能する。
「うん。もう、ええわ。」
と、息子が布団を出て行く。
この作業が私は大好きだ。
年に数回、彼は私の布団に入ってきて私に抱っこされる。
自分ではどうしようもない時に、彼は「産まれなおし」の儀式としてやってくるのだ。
母ちゃんの布団は何故か温かい。
母ちゃんの抱っこは気持ちいい。
それだけで彼は産まれなおって明日からの日々を生きる。
「産まれなおす」という事は、「1回死んで産まれかわる」という意味を持つ。
息子は何度も何度も私から産まれているのだ。
母としてこれほどの幸せがあろうか。
私は何度も息子を産んでこれ以上ないほどの幸せを感じている。
私も母から産まれなおしたかった。
こんな幸せを拒んだ母は、やはりどうしようもないのだ。
私は息子のおかげでこの幸せを知った。
ありがたい事だと、布団から出て行く息子に心の中で感謝する。
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